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雨の御堂筋 / 欧陽菲菲

本当はフィーフィーさんじゃなくてフェイフェイさんなんですね(^^;):

雨の御堂筋.jpg

「雨の御堂筋」は欧陽菲菲さんの、日本でのデビュー曲として1971年9月に発売され、
オリコン最高1位に9週、同100位内に28週ランクインし79.2万枚を売り上げる
大ヒットとなりました。


それまでにも外国人歌手が日本で活動し人気を博した例はいくつもあるのですが、
中華系歌手ですでに本国(欧陽菲菲さんは中華民国=台湾ですね)で大人気だった歌手が
来日しレコードを発売し、さらにそれが大ヒットとなったのは欧陽菲菲さんが初めてでした。

それが翌年(1972年)暮れのアグネス・チャンさんのデビューにつながり、
さらにその翌年にも何人かの中華系歌手がデビューしました。


中国語が母国語の人は、日本語ではダ行などの濁音に苦労されるそうで、
「雨の御堂筋」でも「みどうすじ」が「みどうすっち」になったり、
「ほどう」が「ほとう」になっていたりしますが、
そのような片言に聞こえる日本語の発音が、日本人には可愛く思えてしまうんですね(^^)


しかし欧陽菲菲さんは来日して40年以上経ちますし、ご主人も日本人なのに、
不思議なほど日本語が上達しませんねぇ(^^;) あ、アグネス・チャンさんも、だ(^^;)

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構成としては1ハーフで、1コーラス目は A・A'・B・A'' と分ける事ができ、
ハーフは B・A'' となります(実際には A はどれも同じメロディーですが):

・Aメロ: ♪ 小ぬか雨降る…南へ歩く♪
・A'メロ: ♪本町あたりに…誰か伝えて♪
・Bメロ: ♪ああ降る雨に…濡れて夜の♪
・A''メロ: ♪いちょう並木は…南へ歩く♪


キーは Bm なのですが、東芝から発売されたオリジナルバージョンは
ピッチが1/4音ほど高いんです。

キーで言うと Bm と Cm のちょうど中間あたり、と言うのが実際で、
普通に調律されたピアノ(A=442Hz)を鳴き合わせると
ピアノが音痴に聞こえてしまうんです(^^;)


「雨の御堂筋」はベンチャーズの作曲で、そのオリジナルは
欧陽菲菲さんのそれと同日に発売されました。

ベンチャーズのバージョンは派手さを抑えたアレンジで、
エレキギターではなく生の12弦ギターがメロディーラインに使われたり、
また電気ピアノ、ハモンドオルガンと言ったキーボードが全体を彩って
哀愁感の強い仕上がりになっています。


ベンチャーズが作曲したメロディーを歌謡曲にした「ベンチャーズ歌謡」は、
レコード会社に関係なくほぼ全曲、川口真氏が編曲を担当しました。


「雨の御堂筋」も川口氏のアレンジで、ベンチャーズのバージョンの持ち味を
多分に採り入れたサウンドに仕上がっています。

特にイントロやAメロなどでのギロ、間奏での12弦ギターなどは、
ベンチャーズのバージョンからそのまま拝借したようなフレーズとなってます(^^)


イントロや間奏、エンディングでのメロディーを担当している楽器はクラリネットで、
そのハモリとしてトランペット(音が柔らかいのでコルネットかも知れません)が
使われている極めて珍しい構成です。


イントロなどで右から左にジャ~ンと走るように聞こえるのは中国琴だと思います。
この曲自体は中国とは関係ないのですが、欧陽菲菲さんが中華系の歌手であるので、
その個性を演出する目的なのでしょう(^^)


イントロの出だしはそこだけでも有名と言えるフレーズ(リフ)ですが、
コード進行では Bm・A/B・Bm・A/B と単純なもので、それはベンチャーズのバージョンと共通。

エンディングはベンチャーズのバージョンにはない、川口氏独自のアレンジで
Bm・A/B・Bm・A/B・Fm/A・G・Fm・B となっていて、
そのイメージを筒美京平氏が「雨のエアポート」で再構成して使っているんですね(^^)


歌メロのコード進行はわりと単純であると言って良いのですが、
♪あなた あなたはどこよ~♪ などで Bm・Em・Em/G・Bm… と言った分数コード、
♪傘も差さず♪ で唐突に Ⅶ♭(キーが Bm なので Ⅶ♭は C です)が出てきたりと、
所々で耳に残る音が使われています。


私はこの曲、何よりもヴォーカルが大好きで、テレビでの歌唱よりも抑え気味ではあるが
A'メロの終わり ♪誰か伝えて~♪ が dareka tsutaete~yeah と聞こえる所が
ものすごくカッコ良くて、今もそこの部分が来るとゾクゾクします(^^)

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「雨の御堂筋」に使われている楽器とその定位は:


左: ストリングス(バイオリン、ビオラ) 中国琴(ディレイ音) ギロ

中央: ベース 電気ピアノ 12弦ギター クラリネット トランペット 鉄琴

やや右寄り: タンバリン

右: ストリングス(チェロ) 中国琴

さらにタムが左右、スネアとハイハットが中央付近、シンバルが右から聞こえるように
配置された(ミックス時に振り分けられた?)ドラムスが聴かれます。


以前書いた事ですが、安西マリアさんのファーストアルバム「マリア登場」に
欧陽菲菲さんのレコーディングに使われたものと同一のオケが使われています。
しかし楽器の配置などにいくつか違う点があるので、
「マリア登場」ではマルチトラックテープに残っていた未使用のトラック、あるいは
欧陽菲菲さんのヴォーカルトラックをいくつか消した上で
安西マリアさんのヴォーカルを入れ、再ミックスしたのでしょう。

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「雨の御堂筋」のB面には、次の「雨のエアポート」から多くの楽曲を提供する事になる
橋本淳・筒美京平コンビの「愛のともしび」が収録されています。

そちらも詞の内容は「あなたを探す」で、「雨の御堂筋」と同じ立場のものなんですね。

私は小学4年の頃にこのレコードを買ってもらったのですが、
両面とも歌詞の主人公が同じ人であるように思い、意味もよくわからないのに
「かわいそう」と思ってました。

しかし「雨のエアポート」のB面「あなたは再び帰らない」は、
女性が男性を捨てる歌。 リベンジ、でしょうか(^^;)


「雨の御堂筋」
作詞 : 林春生
作曲 : ザ・ベンチャーズ
編曲 : 川口真
レコード会社 : 東芝音楽工業
初発売 : 1971年9月5日

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