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としごろ / 山口百恵

44年前の今日(5月21日)、デビュー!それを祝して第2筆です:

としごろ.jpg

チャート・アクション

「としごろ」は山口百恵さんのデビュー曲として1973年5月に発売され、
オリコン最高37位、同100位内に15週ランクされて6.7万枚の売り上げでした。
ヒットは言えない成績ながら、同タイトルで3ヶ月後には初めてのアルバムも発売され、
CBSソニーの新人歌手として期待度が高かった事が伺えます。

サブタイトルが「人にめざめる14才」となっていて、元々はそれが本タイトルだったのが、
そのままでは山口百恵さんより2年前にデビューした南沙織さんのデビュー曲「17才」の
二番煎じと受け取られかねない…と言う事で「としごろ」としたそうです。

山口百恵さんのデビュー直前にホリプロの売れっ子タレント総出演の映画
「としごろ」が公開され、山口百恵さんもほんのわずかだけ出演していますが、
私はそれよりも石川さゆりさんの役どころがとてもショックでした。


作家について

作詞:千家和也 作曲:都倉俊一各氏による、1975年秋の「ささやかな欲望」
まで続くコンビの作品です。
「としごろ」では山口百恵さんのシングルでは唯一、都倉氏が編曲まで担当しました。


楽曲について

山口百恵さんのシングル曲はほとんどが短調なのですが、このデビュー曲は長調であり、
アイドルらしく明るい、爽やかな印象です。
ただ、3ヶ月前にデビューしていた桜田淳子さんのインパクトがあまりに大きく、
パッと見は髪形もスタイルも桜田淳子さんと似たり寄ったりなのに明るさが足りない、
歌い方もはつらつさに欠けて小器用な感じ…と、
楽曲の出来以前にアピール力があまり強くはなかったように思います。

楽曲の作りは旧態依然と言った感じで、
イントロ・間奏・コーダと全部同じ、
その間に2コーラスがはさまっているごくありきたりなもので、サウンドの構成を含め
当時大ヒットしていた「赤い風船」(浅田美代子)などと比較すると単純であり、
オーディオブームもあって耳が肥えてきていた若い人達には
「悪くはないけどレコードを買ってまでは…」と思わせてしまったかも知れません(^^;)

実は私もそんな一人だったのですが(「赤い風船」がとにかく大好きでした)、
翌年秋にベストアルバムが発売され初めてレコードで「としごろ」を聴いた時に
「こんなにいい曲でいい音だったんだ!」と改めて気づいたものです。

2004年になって初めてCDでアルバム「としごろ」を購入し、その内容を全部聴きましたが、
後に「ひと夏の経験」などで聴かれるような歌唱法がすでに完成していた事に驚きました。
今ではとても好きな一枚です。


アレンジ等について

リズムはややアップテンポの8ビート。
イントロ・間奏・コーダはすべて弱起なのに歌メロはA、B、A'とも強起であり、
それは歌のインパクトを強めるために意識的に対比させたものと思われます。

キーはB♭(変ロ長調)で、Bメロで一瞬短調に移行しそうになるもののすぐに戻ります。
歌メロの音域が意外と広く、下のFから上のB♭まで、1オクターブと4度あります。
自著「蒼い時」には「デビュー寸前、1オクターブしか出なかった音域が…」とありますが、
実際にはデビュー曲でそれをかなり超えていたわけです。

メロ譜(コード付き)を作成してみましたので、参考までに(サムネイルをクリックして下さい):
としごろ メロ譜.jpg

アレンジはリズム隊、ホーン隊、女性コーラス、そしてストリングスと、
構成も、それぞれのフレーズもストレートで、
都倉氏が後にピンク・レディー作品で炸裂させた仕掛けだらけの作りはどこにもありません。

ただ、きっとこれはこだわったのだろうな、と思う点が2つあって、
それは下がっては上がり…を繰り返す、クリシェ多用のベースライン、
そしてBメロ後半では歌とデュエットしているように聴こえるストリングスです。
ストリングスはチェロのパートまでしっかり前面に押し出し、
楽曲全体のサウンドを引き締めています。


追記

小学生高学年から中学にかけて毎週必ず観ていた「スター誕生!」で、
桜田淳子さんと山口百恵さんのデビューコーナーは今もハッキリと思い出せます。
歌い出しのフレーズ ♪陽に焼けた~…♪ の部分が、なぜか ♪ひ・にやけーたー…♪と
ハネた感じに歌っていたような印象があったのですが、それは記憶違いだったようです。

1973年は、私は小学6年。
長かった病弱生活から抜け出し、毎日外で家でいつも必ず何かをして遊んでいた時期で、
音楽もレコードやテープ、FMと今とは比較にならないほどたくさん聴いていました。
そうすると不思議なもので、「スター誕生!」に出場している人が受かるかどうか、
またデビューした新人が売れるかどうか、確実ではないにしろ判るようになるんですね。

桜田淳子さんは、とにかく強烈でした。
画面が突然、明るく感じられたんです。
絶対に売れる!そう思いました。

山口百恵さんは、その明るさに隠れてしまうような印象があり、
私の中では山口百恵さんが「売れる」は思ってませんでした。
好き嫌いが優先してしまう子供ですから、やはり「売れる」勘もそんなものなのでしょう。

今も「山口百恵」はビッグネームであり続けていますが、
私は個人的にはやはり「横須賀ストーリー」以前の百恵さんが好きです。


「としごろ」
作詞 : 千家和也
作曲 : 都倉俊一
編曲 : 都倉俊一
レコード会社 : CBSソニー
レコード番号 : SOLB-29
初発売 : 1973年5月21日


P.S) 以前の記事にコメントを下さったり直メールを下さっている方へ
  お返事が遅れて申し訳ありません。
  近日中に必ず書かせて頂きます。

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