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個人授業 / フィンガー5

今回は「誰でも知ってそうな」曲を採り上げますね(^^)

ネタが多い曲なので、かなり長文になる事を予めご了承下さいm(_ _)m:

個人授業.jpg 個人授業2.jpg
↑ 水島新司さんのイラストにもクラスで話題集中でした(^^)


「個人授業」はフィンガー5の2枚目のシングルとして1973年8月に発売され、
オリコン最高1位、同100位内に37週もの間ランクインし、
71.5万枚の売り上げを記録する大ヒットとなりました。


私がこの曲を初めて聴いたのは1973年8月。 発売される直前だったようです。
NHKで正午過ぎ、ニュースの後に放映されていた番組「ひるのプレゼント」
だったと記憶してます。


…ブッ飛びました。 衝撃的でした。


聞くとそのリードヴォーカルだったアキラと名乗る男の子、
当時の私と同じ小学6年生との事ではないですか!

そして1、2ヶ月経つうち、フィンガー5は「超」がつく程の人気アイドルになりました。


当時、私は学校で放送委員をやっていて、給食時に全校に流す「お昼の放送」も
結構好き勝手にやっていました。

その時間になると、必ず何人かの生徒がレコードを持って「これかけて」
と放送室にやって来るんです。

やがて、西城秀樹さんの「ちぎれた愛」、天地真理さん「空いっぱいの幸せ」、
そして放送部担当だった先生が慌てて「やめろ!!」と怒鳴りに来た
あのねのね「魚屋のおっさんの唄」などと共に、放送室でミクサー卓の左側にあった
レコードプレーヤーに「個人授業」のレコードも回る事になったのです。


作曲・編曲は都倉俊一氏。 この曲、バックの演奏はまるでブラスロック。
ディストーションとフェイズシフターを効かせた、イントロからベースラインをなぞっている
ギターの重い音がとてもインパクトがありますね(^^)

それに乗っている歌が完全に子供の声なのでミスマッチな筈なのに、
かえって新鮮だったんですね。
当時初めて耳にした人はみんな「え??」と思ったはずです。


キーは C で、歌謡曲ならば C→F→G7→Am… などと進行するのが普通なのですが、
この曲はのっけから C→E♭→F→C などと進行し、
♪あなたは~せんせい~♪ の所は B♭→F7→C …ってな感じで、
これも従来の歌謡曲ではほとんど無かったパターンです。


都倉氏によると、この曲は「ロックンロール」との事なのですが、
僕は当時日本でも認知され始めていた「ソウル」に近い感じがするんです。


細かい事ですが、音楽的に重要な事として、
この曲の中での ♪いけない人ねと言って♪ の「言」、♪あなたは~せんせい♪ の「ん」、
最後の♪せんせい~♪の「い」など多くの音がブルーノート、
即ち本来の音よりも半音下げ、どことなく翳りを感じさせる音が用いられています。

そして ♪できるなら~…ハーハハハーハー♪ の部分はストリングスが登場して
急にごく普通の歌謡曲調になるので、その前後が尚さら引き立つのですね。


都倉氏はご自分で作った曲のパターンを使い回しする事があって、
この曲でのコード進行(C→E♭→F→C)を、山本リンダさん「狂わせたいの」の
B面「もっといいことないの」(1972年秋発売)ですでに使っていましたし、
その5年後に発表されたピンク・レディー「渚のシンドバッド」のイントロにも応用しています。

狂わせたいの.jpg

また、ザ・キャラクターズ「白い羽根の勇士」(1976年)の曲調と編曲を
そっくりそのまま、これまたピンク・レディーの「UFO」に流用しています。

白い羽根の勇士.jpg

他人が作った曲をパクれば盗作だけど、ご自分で考案したパターンを
リサイクル(?)するのは全然問題ないですよね(^_-)


曲自体のレベルが極めて高い事に加え、晃君の歌唱力、センスも凄かったんですね。

都倉氏の近著「あの時、マイソング ユアソング」によると、
この曲で晃君のソロ部分はほとんど彼自身のセンスで歌っているそうで、
それが今もって最も印象的なフレーズになっている事実は特筆すべきと思います。


さらに当時の晃君、高い方の音域の広さには、今聴いてもビックリする程です。


「個人授業」では最高音が上のE(ハ長調の「ミ」ですね)、
間奏のスキャットではG(同「ソ」)まで出してます。

B面の「恋の研究」はもっとすごくて、出だしのスキャット部分では何とその上のA
(同「ラ」)まで出していて、それも裏声でなく地声です。

しかもただ出るだけでなくうまくコントロールされているから、キンキン声になってない。

蛇足ですが、私がこの曲の他に地声でAまで出るのを聴いたのは、これまでの人生で
大黒摩季さんの1994年のヒット「夏が来る」だけです。


さてこの曲のカラオケですが、「サウンド・イン・ナウ」でオンエアされてから
10ヶ月経った1974年11月に「君がフィンガー5だ!」というLPレコードが発売され、
それには「個人授業」「恋のダイヤル6700」「学園天国」の歌入りとカラオケが
収録されていました。

君がフィンガー5だ(表).jpg 君がフィンガー5だ(裏).jpg

そのLPはかなり変わっていて、「恋のダイヤル…」では歌入りの後『妙子の唄なし』
『晃の唄なし』『全員の唄なし』の4バージョン、
他の2曲についてはそれぞれ歌入りと『晃の唄なし』『全員の唄なし』の3バージョンが入っています。
発売されて間もない頃、それを見つけた僕がすぐに買ったのは言うまでもありません(^^)


それらの曲のレコーディングでは、メンバー全員の声がまとめて同じトラックに録音されていたらしく、
「晃の唄なし」と言っても完全に晃君の声だけが消されているわけでなく、
テープ編集で晃君のソロ部分とカラオケをつぎはぎして作られているんです。

なので不完全な「晃の唄なし」ですが、そのようなつなぎ方をしてもそう不自然に聞こえないあたり、
カラオケも歌入りに極めて近いミキシングである事がわかります。
曲間には彼らのトークも入っていますし、編集の仕方がとてもアナログで、楽しめる1枚です。


晃君は「個人授業」の翌夏には変声期に入ってしまい、
無敵のハイトーンは失われてしまいましたが、
フィンガー5が残した作品は今聴いても良い音楽で、楽しめます(^o^)


1974年1月オンエア。


「個人授業」
作詞 : 阿久悠
作曲 : 都倉俊一
編曲 : 都倉俊一
レコード会社 : フィリップス
初発売 : 1973年8月25日

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コメント 10

オリ25

いや~このうねる様なサウンドかっこいいですよね
晃のボーカルも衝撃的でした
井上忠夫作品よりも、断然好きでした

白い羽の勇士 非常に興味があったので
youtubeを探してみたら UPされてて驚きました
まさかあるとは思わなかったな
笑っちゃうくらい UFO してて気持ちいいですね
都倉さん 暖めてたんですね 日の目を見てよかったよかった

ぽぽんたさん もし叶うならば 湯原昌幸「雨のバラード」を
リクエストしたいのですが 機会がありましたらお願いいたします
サビの歌メロディとは、まったく違うストリングスの展開が大好きです
by オリ25 (2009-09-22 20:54) 

ぽぽんた

オリ25さん、こんにちは!

都倉氏は「恋のアメリカンフットボール」と共にロックンロール路線、
井上氏は和製「ジャクソン5」を目指したようなモータウンサウンドと、
作風に明確な違いがあって聴く方も楽しかったですよね。 晃君の
変声前に、都倉氏にもう1つ、シングル曲を書いてもらいたかった
気がします。

「白い羽根の勇士」については私は、兄がレコードを買って来て
聴いていたので、発表された当時から知っていたんです。 
その頃はシンセサイザーの音が使われているだけで斬新だったんですよ。
「UFO」を知っている耳で改めて「白い…」を聴くと、ストリングスの
フレーズなどもよく似ていて面白いですね(^^)

「雨のバラード」は私も大好きな曲なのですが、残念ながらそのカラオケは
持っていません。 1971年秋のヒットなので、あれば今の季節にちょうど
良かったのですが…申し訳ありません。

by ぽぽんた (2009-09-23 16:57) 

march

南沙織、天地真理と続いたら今度はやっぱり小柳ルミ子でしょうか?
「京のにわか雨」をリクエストします。 ポップス演歌のこの歌のカラオケは
モノラルしか手持ちが無いので宜しくお願いします。
by march (2009-09-25 10:47) 

ぽぽんた

marchさん、こんばんは!

このブログの最初に書いたと思うのですが、私がカラオケをきちんと録音
し始めたのは1973年1月からなので、それ以前に放送された曲は持って
いません。 私が知る限り、それ以降には「京のにわか雨」のカラオケは
放送されていない(もしも記憶違いならば申し訳ありません)ので、
私は持っていないんです。 悪しからず、ご了承下さい。

それと、今回の記事は南沙織さんでも天地真理さんでもなく、フィンガー5
についての記事です。 ご要望を伺える事は嬉しいのですが、できるだけ
コメントはその時その時の記事に対するご意見等をお願い致しますm(_ _)m

by ぽぽんた (2009-09-26 00:22) 

ゴロちゃん

ぽぽんたさん、こんにちは!
ぽぽんたさんのお誕生日以来、暑くて疲れ忙しくて疲れ、で、
コメント書くのがずいぶんご無沙汰になってしまいました。
でも、このブログはほとんど毎日見ていましよ。

さて、かなり前の記事へのコメントですが、
なぜ「個人授業」かというと、実は昨日、晃君が歌う「個人授業」を
生で聴けてすごくうれしかったからです。
昨日、江木俊夫さんがナビゲーターを務める
「タイムスリップ60s~70s 同窓会コンサート 青春ヒットソングス」
というライブを観に行ってきました。

出演者は、(以下敬称略)
・S4(江木、あいざき進也、晃、狩人の高道の4人からなるユニット)
・あべ静江/青い三角定規の西口久美子/柏原芳恵/今陽子/
 小川知子/尾藤イサオ/加橋かつみ/リリーズ
そしてスペシャルゲスト:西城秀樹

70年代の歌、それも好きな歌ばっかりを2時間半、
全部で37曲も生演奏、生歌で聴きました。
(家に帰って曲目を書きとめてみたら37曲もありました。)

同窓会コンサートのホームページや動画を観ているうちに
晃くんがかっこいいいなあと思い、ファンになったところなんです。
(昔は声と歌は好きでしたが、あの髪形が好きでなかった。)
このコンサートは私は初めてだったのですが、あべさんや
クーコさんのブログを読むと、どういう流れでコンサートが進むのか
どういう歌を歌うのかがわかるのです。
それで、晃君はおそらく「学園天国」を歌うだろうと思っていたのですが、
昨日は思いもかけず「個人授業」だったのです。
昔の声とはもちろん全然違うけど、すごくかっこよかったんです。
興奮まだ冷めやらずで、誰かにこのことを話したいという気持ちで、
コメントしました。

ついでに、歌った歌、全部あげてみます。( )がついてないのは本人歌唱

1.どうにもとまらない(女性陣) 2.17才(あべ) 
3.ペッパー警部(コーラスの女の子2人) 4.草原の輝き(リリーズ) 
5.真夏の出来事(西口) 6.横須賀ストーリー(芳恵)
7.ああ無情(ピンキー) 8.2億4千万の瞳(S4と女性陣)
9.ブルドッグ(S4) 10.気になる17才  11.あずさ2号
12.個人授業 13.夢を繋いで(S4) 14.春なのに
15.好きよキャプテン 16.コーヒーショップで 17.恋の季節
18.太陽がくれた季節  19.ゆうべの秘密 20.初恋のひと
21.悲しき願い(尾藤) 22.あしたのジョー 23.銀河のロマンス(加橋)
24.花の首飾り 25.若き獅子たち 26.ブルースカイブルー
27.この街で(全員) 28.ハロー・グッバイ 
29.恋する夏の日(リリーズ) 30.みずいろの手紙 
31.別れてよかった(小川) 32.ルージュの伝言(西口)
33.セクシャルバイオレット№1(ピンキー)
34.キャロルのファンキーモンキーベイビー(尾藤)
35.色つきの女でいてくれよ 36.夢のつづき(S4)
37.ヤングマン(秀樹・全員)

秀樹さんは椅子の背につかまって歌っていました。
でも、歌のフィナーレでは椅子からゆっくり離れて歌いあげていました。
話す言葉はやはり病気の後遺症を感じましたが、
歌は圧巻でした。歌声は昔と全然かわらずパワフルでした。
楽しいのひとことに尽きるコンサートでした。

長くなってしまいましたが、お付き合いありがとうございました。


by ゴロちゃん (2013-09-28 16:44) 

ゴロちゃん

続き

「個人授業」についてですが、ぽぽんたさん仰るように
ブラスサウンドと真ん中のストリングスとの演奏の対比が
とてもすばらしいですね。特にブラスサウンドは気持ちがいいです。

フィンガー5の歌は、都倉俊一さんの曲にしろ井上忠夫さんの曲にしろ
40年も前の歌とはとても思えないほどサウンドがカッコいいですね。
私は今、フィンガー5にはまっていて(といっても「個人授業」「6700」
「学園天国「恋のアメリカンフットボール」の4曲だけなのですが。)
特に「恋のアメリカンフットボール」がいたく気に入っています。
都倉先生の音楽的才能、センスははすごいですね。
(昔はあまり都倉さん本人は好きではなかったのですけどね。)

by ゴロちゃん (2013-09-29 13:31) 

ぽぽんた

ゴロちゃん、こんばんは! 少しだけお久しぶりです(^^)

同窓会ライブ、最近盛んなようですね。 こちらでもよく新聞の広告として載っているのですが、
なかなか行く機会がなくて…。 しかし当時では考えられない(勿論時間差もありますが)、
豪華な出演者が揃っている事が多いので、ぜひ私も行ってみたいと思ってます。
楽しめて何よりでしたね。 人によっては若い頃と比較して「ガッカリした」なんて感想を持つ
人もいるようですが、今には今の良さを見つける方が楽しいですよね(^^)
詳しいセットリストをありがとうございます!

アキラ君は僕と同学年なので、結構意識してましたよ。 彼の場合、間もなく変声期となり
同じように歌えなくなるのは誰にもわかっていたので、何となく悲愴感もあったような気がします。

当時、私は6年生で放送委員だったので、昼の放送でこの「個人授業」のレコードも
よくかけました。 不思議とB面の「恋の研究」も人気があって、よく「かけて」と頼まれました。
そのせいか、私は今も「恋の研究」と「個人授業」はコンビで頭に残ってます。

「恋のアメリカン・フットボール」には私は微妙な感情を持ってまして、この頃、まさに
アキラ君が変声期に入ってしまったんですね。 レコードを聴くと「6700」の頃と変わらない声で、
さらにパワーのあるヴォーカルが聴けるのですが、テレビに出る時にはキーを下げ、
それでも苦しそうに歌う様子が映し出されて痛々しかったんです。
その次に出た「同級生」(「恋の大予言」と両A面でした)では以前と変わらないハイトーン
だったので、これはきっと変声期を見越してうんと前にレコーディングしておいたんだな、と
子供ながらにわかりました。

フィンガー5は当時の大人の音楽家が真剣に作った、と言う感じのサウンドですね。
ジャクソン5を意識しているのはよくわかるのですが、限界を知りつつ可能な限り
優れた音楽を作ろう、と言うような勢いを感じます。

ところで8月31日、BSプレミアムで「うたものがたり」なる番組が放送されましたが、
ご覧になりましたか? フィンガー5のデビュー前の様子やブレイクした当時、そして現在と
見応えのある番組でした。 この番組、前半がフィンガー5で後半が久保田早紀さんの
2部構成となっていて、久保田早紀さん(現・久米小百合さん)の現在の歌声も聴けました。

今夜更新しますので、ぜひご一読下さい(^^)

by ぽぽんた (2013-09-29 20:42) 

ゴロちゃん

ぽぽんたさん、こんばんは!
「個人授業」へのお返事、ありがとうございました。
「うたものがたり」なる番組のこと、全然知りませんでした。
残念なことをしました。これからはしっかりチェックしなくては・・・

ところで、さっきから「セーラー服と機関銃」へのコメントを
送信し続けているのですが、投稿に失敗しましたとか出て
送信されないのです。パソコンが変になっちゃったんでしょうか。
ためしにこの「個人授業」のところでちゃんと送信できるか
テストをしているところです。
お返事は結構ですからね。
by ゴロちゃん (2013-09-29 23:17) 

ゴロちゃん

こちらでは送信できるので、「セーラー服」へはまた明日
挑戦します。
by ゴロちゃん (2013-09-29 23:21) 

ぽぽんた

ゴロちゃんへ

いつもありがとうございます。
「セーラー服と機関銃」のコメント欄が機能不全になっていて、ご迷惑をおかけしました。
回復したので、ぜひ投稿をお願いします!

ぽぽんた

by ぽぽんた (2013-09-30 22:36) 

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