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ちっぽけな感傷 / 山口百恵

「ひと夏の経験」の次という事で発表が注目されていた曲です:

ちっぽけな感傷.jpg

「ちっぽけな感傷」は山口百恵さんの6枚目のシングルとして1974年9月に発売され、
オリコン最高3位、同100位内に20週ランクインし、43.2万枚を売り上げ
「ひと夏の経験」に続く大ヒットとなりました。


前年(1973年)秋に「青い果実」をヒットさせた下地があったとは言え、
「ひと夏の経験」のインパクトはものすごいものがありました。


その一番の要因は歌詞の内容ですが、「春風のいたずら」あたりは
差し障りのないアイドルだった百恵さんが、
醒めたような表情と歌い方であのような歌詞を歌う時の「凄み」に
日本中の人々が引きつけられた…
それが決して過言でないほどの影響力でした。


そんな曲の後ですから、大きな注目が集まっていたのは言うまでもなく、
制作するスタッフはそれは大きなプレッシャーだった事でしょう。


多くの場合、そのようなヒットを出すと次も同じような曲調・路線を
踏襲した作品を出してくるものですが、この「ちっぽけな感傷」では
曲の構成こそ前作に似ているものの、アレンジでは歌謡曲とは思えないほど
ハードなサウンドを作っています。


のっけのティンパニからびっくりしますよね(^^;)
続くリードギターのメロディーが面白くて、コードが G7 に変わっても C の音を引っ張っている。
G7sus4 ならば全く問題ないのですが、この場合は強引に音を伸ばしていて
緊張感を出している感じですね。


Aメロ、A'メロ、そしてサビ前でベースに被さるようなギターが聞こえますが、
よく聴くとこれ、チューニングが高めにズラしてあるんです。
聴き方によってはチューニングミス、さらに言うと「オンチ」にさえ聞こえるこのギターも、
サウンドのインパクトを強める作戦の一つだったのでしょう。


そして派手なストリングス、ブラス。
歌入りのバージョンと聴き較べるとよくわかるのですが、
歌入りでは当然のようにヴォーカル中心でオケは抑えたミックスになっているのに対し、
カラオケでは容赦なく派手な音になっていて、
特にサビ以降は全部の楽器が全力で演奏しているような感じになっています。

このカラオケは「サウンド・イン・ナウ」では2回放送されているのですが、
その2回目の時、カラオケの演奏後にDJのすぎやまこういち氏が
「山口百恵ちゃんのオリジナルの声量で同時録音してたら、
後ろでこんなにラッパがビャービャー鳴っていたら(百恵ちゃんの声は)
完全に消えてなくなっちゃうよね」などとお話していたのが印象的でした。


次の曲「冬の色」がオリコンで1位に登りつめる大ヒットであったために、
「ひと夏の経験」との間にはさまれたこの曲はやや目立たない存在になっていますが、
初期の百恵さんの曲の中でも曲調的、また歌詞的に異色である事を、
百恵さんのファン以外にももっと認知されていいのではないかな、と思います(^^)


1974年10月、1975年1月オンエア。


原案 : 川緑浩幸
作詞 : 千家和也
作曲 : 馬飼野康二
編曲 : 馬飼野康二
レコード会社 : CBSソニー
初発売 : 1974年9月1日

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コメント 14

Mr.M

こんばんは、毎週日曜の更新を心待ちにしています。僕も、サウンド・イン・ナウのカラオケコーナーを毎週の様にエア・チエックしていた当時の事を思い出します。確かこの「ちっぽけな感傷」のカラオケを聴いて、歌入りでは決して聴こえて来ない、サビ後「胸の奥も~指の先も~」の部分が主旋律とややずれて演奏されているストリングスを発見して、とても関心を抱いた思い出があります。やはりこのオケの迫力と各パートのコラボは素晴らしいインパクトを感じさせるものがありました。そして、すっかりオリジナル・カラオケの魅力に取り付かれたのもこの曲のオケが放送された頃からでした。今、この時代に、サウンド・イン・ナウで放送された貴重なオケがこの音質で聴けるのはとても感動です。本当に、ぽぽんたさんに感謝!です。次の「冬の色」も是非もう一度聴いてみたいです。よろしくお願いします。
by Mr.M (2009-10-12 00:01) 

オリ25

毎週ありがとうございます
非常に楽しみに読ませていただいております

百恵の初期の作品は「ひと夏の経験」「冬の色」くらいしか
聴いてないんですよね
よく聴いてるのは宇崎/阿木作品になってからですね
「乙女座宮」「愛の嵐」「謝肉祭」あたりが好物です

この作品いかにも70’馬飼野アレンジって感じの
ニギニギしいギター・ブラス・ストリングスが飛び交ってますね
頭のティンパニーはホンとに超インパクトです
by オリ25 (2009-10-12 01:04) 

ぽぽんた

Mr.Mさん、初めまして! コメントをありがとうございます(^^)

オリジナル・カラオケの楽しさは、やはりヴォーカルに被ってよく聴き取れて
いなかった楽器音などがはっきり聞こえて、それがその曲にどんな役割を
しているか…などが発見できる事ですよね。 Mr.Mさんが仰るように、
この曲だとストリングスが歌メロと同メロのはずが微妙に違っていたりなど
改めて気付いたり、よくあるのが「歌の後ろでこんなきれいなギターの
アルペジオが演奏されていたんだ!」といったような事ですよね。 それと
歌入りとミックス違いがあったりするのも楽しいですよ(^^)

一応、本当に一応なのですが、採り上げる曲はその発売された時期に
合わせるようにしています。 「冬の色」もそんな時にお聴かせしたいと
思っています。 楽しみにしていて下さいね。

これからもどうぞよろしくお願いします!

by ぽぽんた (2009-10-12 11:11) 

ぽぽんた

オリ25さん、こんにちは!こちらこそ、いつもコメントをありがとうございます。

私は逆で、百恵さんの楽曲はむしろ初期の方をよく聴いていました。 まだ
あまり歌唱力がない頃でしたが、それでかえって印象的・魅力的になって
いる曲も多いんですよ。 機会がありましたらぜひご賞味あれ(^^)

馬飼野康二さんはこの曲の時代から現在まで活躍し続けていて、本当に
凄いですね。 和田アキ子さんのド派手な「古い日記」は氏の作・編曲ですし、
かと思えば松崎しげるさんの「愛のメモリー」のような美しいバラードの
作・編曲もされる。 私が心から敬愛するミュージシャンのひとりです。

by ぽぽんた (2009-10-12 11:23) 

百恵ファン

私、山口百恵のファンで今、青い果実と、赤い運命のカラオケが
メチャクチャ欲しいので、カラオケの制作をお願いします
by 百恵ファン (2009-10-18 01:38) 

ぽぽんた

百恵ファンさん、はじめまして。

このブログは、かつてのFM東京の番組、「サウンド・イン・ナウ」で放送された
カラオケについての記事を書いているものです。

私が知る限り「青い果実」「赤い運命」のカラオケは放送されていないと
思います(私は持っていません)し、カラオケの制作などは行っていません。

ご希望にお応えできず、申し訳ありません。

by ぽぽんた (2009-10-18 22:42) 

百恵ファン

ちっぽけな感傷の作曲は都倉俊一さんではなく編曲をした
馬飼野康二さんです… ちなみにちっぽけな感傷のB面
清潔な恋の編曲は馬飼野康二さんなのか、あかのたちおさんなのか
はっきりしていません
by 百恵ファン (2009-10-19 20:22) 

ぽぽんた

百恵ファンさん、こんばんは!

完璧に間違えていました。 きちんと調べず思い込みで書いてしまいました。
早速訂正しておきました。 ご指摘、ありがとうございます!

「清潔な恋」の方は、レコードのクレジットによるとあかのたちお氏のようです。

これからも間違いがあればご指摘下さい。 その他にもどんなコメントでも
お待ちしています。

by ぽぽんた (2009-10-19 23:55) 

百恵ファン

訂正していただきありがとうございます、山口百恵のファンなので
作曲者が違うことにずっと違和感を持っていたためこのような
コメントを送らせていただきました。 ちなみにもう一つ
気になっていることがあってコンプリート百恵伝説disk1に収録
されている青い果実のB面おかしな恋人、編曲者のクレジット名は
馬飼野康二さんですが MOMOE PREMIUM update に付属している
ブックレットに曲が収録されている歌詞カードがついていますが
その青い果実のB面おかしな恋人、編曲者のクレジット名は
作曲した都倉俊一さんになっています、これってどちらが
正しいのでしょうか?

by 百恵ファン (2009-10-20 11:55) 

ぽぽんた

百恵ファンさん、こんばんは!

こちらこそ、ご指摘を頂かなければずっと作曲者名を誤ったままでした。
感謝致します。

「おかしな恋人」ですが、シングル盤の歌詞カードには編曲は馬飼野康二氏
になっています。

他の文献にも、百恵さんの楽曲で都倉俊一氏がアレンジまで手掛けたのは
「としごろ」のシングル両面だけとありましたので、「おかしな恋人」については
馬飼野康二氏の編曲で正しいと思います。

by ぽぽんた (2009-10-20 23:27) 

大朝 (オオアサ)

 強烈なイントロや伴奏、印象的なメロディーの曲なので、カラオケ好きのかたなら思わず歌いたくなる歌でしょう。以前、下宿にいたとき、この歌を上手に歌っていたかたがいました。
 ただ、かなり声量のいる歌なので、なかなか大変だと思います。山口百恵さんはこの頃にはもうかなりの歌唱力があったのですね。
by 大朝 (オオアサ) (2009-11-13 01:51) 

ぽぽんた

大朝さん、こんばんは!

「ひと夏の経験」が初めての大ヒットだったので、次の曲も同じ路線かな、
と思っていたところにこの曲だったので、私もそれまで以上に注目する
ようになったものです。

当時の百恵さんはテレビでの歌唱はかなり不安定だったのですが、この曲が
発表された頃からレコードとテレビの差が少なくなってきた気がします。

by ぽぽんた (2009-11-13 18:53) 

大朝

 私はカラオケをやっておらず、歌の入ったごく普通のCDしか手元にないのですが、それを聴いてみると、途中のギターの音で、階名で言う「ラ - ミ」の「ミ」の音が本当に少し高めですね。高めにずらしてあると、オンチという感じではなく、締まってきて、緊張感が加わる感じです。なかなか計算されていますね。

 百恵さんのCDゴールデン・ベストの1枚目をよく聴いています。1975年ごろの「ささやかな欲望」、「白い約束」あたりは、メロディーが良いだけでなく、今にも泣き出しそうな歌声なので、切実感があります。百恵さんはこうした暗めでも味のある歌を味わい深く歌っておられたので、結果として桜田淳子さんよリ高い評価が得られたように思います。
by 大朝 (2009-11-15 22:57) 

ぽぽんた

大朝さん、こんばんは!

馬飼野康二さんのアレンジは仕掛けが多くて派手な事が多い気がします。
そのギターのサウンドは、「あなたを嫌いになりたいの」と言いながら揺れ動く
心の不安定さを表現しているのでは、とも思います。

「ささやかな欲望」「白い約束」の頃はちょうど変声期でもありましたね。
それまでの声に深みが加わって説得力が増した感じがします。

桜田淳子さんはビブラートがない(できない?)事、音域が百恵さんに
比較するとかなり狭い事がネックで、さらに変声期を迎えて声が輝きを失った
のがとても残念でした。 曲は好きだったのですが…。

by ぽぽんた (2009-11-16 19:21) 

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