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チェリーブラッサム / 松田聖子

チェリーブラッサム.jpg

「チェリーブラッサム」は松田聖子さんの4枚目のシングルとして1981年1月に発売され、
オリコンの同年2月9日~3月2日付で1位、その前後を合わせ100位内に17週ランクインし、
67.4万枚の売り上げを記録する大ヒットとなりました。

この頃には松田聖子さん自身の人気が大変高く、少し悪い言い方ですが、
どんな曲が発表されても大ヒットになっていただろうと思います(^^;)


松田聖子さんにとってこの「チェリーブラッサム」はとても不満だったそうで、
翌年に発売された自身の著書(とは言っても実際にはゴーストライターが書いたのでしょうが)
である「青色のタペストリー」で「チェリーブラッサム」は大嫌いだった、と語っています。


小田裕一郎氏が作るメロディーラインは、松田聖子さんの音域や声質、その音色に
緻密なまでに合わせて作られていたのに対し、
財津和夫氏による「チェリーブラッサム」ではそのような配慮が少なく、
松田聖子さんの方が曲に合わせなければならなかったため、
歌いにくい→大嫌い となったのでは…と考えられます。

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「チェリーブラッサム」の制作に関しては
少し詳しい資料が残っています。 かいつまんでみると…


・1980年10月初旬、プロデューサーの若松宗雄氏が財津和夫氏に、
松田聖子さんの4枚目のシングルA面曲となる楽曲を発注。

・11月初め、財津氏から若松氏へデモテープが届く。

・11月10日、作詞の三浦徳子氏にデモテープが送られる。
それから約1週間後、のちに「チェリーブラッサム」となる歌詞が完成。

・11月29日、CBSソニー信濃町スタジオ(当時)で1回目の歌入れ。
当日松田聖子さんは風邪気味、しかも楽曲に納得していない様子で声に張りやつやがなく、
レコーディングは失敗。

・12月5日、同スタジオで2回目の歌入れ。
松田聖子さんが午後8時半頃スタジオ入り。
若松氏、財津氏、三浦氏等と本人とで1時間ほどミーティング。
その後、レコーディング開始。 リハーサル2回、本番3回で無事終了。

・12月11日、楽曲のタイトルが「チェリーブラッサム」と決定。


…と言った様子だったそうです(^^)

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サウンド的にも、「チェリーブラッサム」はそれまでのシングルと違う
アプローチがされています。

前作「風は秋色」までのストレートなポップスから変化し、
ロックのサウンドになったんですね。


それまでにもアルバムでは「SQUALL」や「NORTH WIND」と言った楽曲で
そのようなサウンドを聴く事ができたのですが、
「チェリーブラッサム」ではシングルでは初めて、間奏にエレキギターのソロが入り、
またバッキングにもディストーションを効かせビート感の強い演奏のギターが使われ、
よりリズム感を強調したサウンドに仕上げているんです。


そのサウンドは1981年5月に発売されたアルバム「Silhouette」で完成した感があり、
多くの音楽ファンが「これは明らかにロックのアルバム」と評価しているんですね。


そしてそのサウンドを作っていた最重要ギタリストが、
現在でもNHK「SONGS」のバック演奏などでよくその姿を見かける今剛氏、なんですね(^^)

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松田聖子さんはこの「チェリーブラッサム」の頃が最も声の調子が良かったようです。

B面曲「少しずつ春」は小田裕一郎氏の作曲で、聴いていて気持ちよいほどの声量、
声のツヤで、ご本人が「私、こっちの方がスキ」とでも言っているような歌唱です(^^)

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「ブラッサム(blossom)」とは、チューリップのように1つ、2つポンと咲くのではなく
小さい花が同時に密集して咲いているようなものを言うのですが、
「チェリーブラッサム」が発売された時、なぜ日本で一般的とは思えない
そんな英語を使うんだろう、などと思っていました(^^;)

しかし新曲のタイトルが「桜の花」じゃ確かにインパクトが弱いですね(^^;)

歌詞を読むとタイトルに出来そうな言葉が散見されるのですが、
初期の松田聖子さんのシングル曲には何よりも季節感が優先されたため、
歌詞には出てこない桜をタイトルに使おう!と発想されたのは理解できます。
ただ、そのまま英語にしたのはちょっと苦し紛れのような気が…(^^;)
あ、イチャモンじゃないですよ、大好きな曲ですし(^^;)


「チェリーブラッサム」
作詞 : 三浦徳子
作曲 : 財津和夫
編曲 : 大村雅朗
レコード会社 : CBSソニー
初発売 : 1981年1月21日

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春のおとずれ / 小柳ルミ子

今年はまだ先かも知れませんが…(^^;)

春のおとずれ.jpg

「春のおとずれ」は小柳ルミ子さんの7枚目のシングルとして1973年2月に発売され、
オリコン最高4位、同100位内に19週ランクインし31.2万枚の売り上げを記録する
ヒット曲となりました。


前作「漁火恋唄」が歌謡曲と民謡のチャンポンのような凝った作りで
小学5年だった私には大のお気に入りでした。

なので、「春のおとずれ」を新曲として初めて聴いた時には、
あまりにストレートな歌謡曲なので「何だか物足りない」
と思ったのを憶えています。


しかし何度となく耳にするうちに、その穏やかな雰囲気が
何とも言えず好きになっていきました(^^)


サウンドが心地よい事は勿論なのですが、
声を自由に操っている印象を受ける小柳ルミ子さんの歌唱が
今、改めて聴くととても新鮮です。

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キーは A 。 全体の構成は単純な2コーラスで、
各コーラスは A・B・A' で B がサビと、これまた極めてシンプルですね。


「漁火恋唄」まで、小柳ルミ子さんのシングル曲はすべて平尾昌晃氏の作曲でしたが、
「春のおとずれ」では初めて森田公一氏が作曲に起用されました。

山上路夫・森田公一コンビと言えば、同時期の天地真理さんの楽曲も手掛けていて、
その制作方針の違いなどに大いに興味があるところです(^^)


コード進行は「瀬戸の花嫁」のようなわかりやすいもので、
難しいコードは全く使われていません。

ただ一つ、歌メロを締めくくる時のコード進行は F→G7→C のように
Ⅳ・Ⅴ7・Ⅰ と動くのが普通なのですが、
「春のおとずれ」の歌メロの最後、♪いつかこの道 通るその日を♪ の部分は
D→E7→A、D→A となっていて、終止する前にⅤ7 を通さない事で
歌メロの余韻を残して間奏・エンディングにつなげる効果を作っています。


オケはストリングス、チェンバロと電気ピアノと言ったキーボードが主体で、
イントロ・間奏・エンディングでメロディーをイングリッシュホルンが担当し、
それぞれ存在感のある楽器を多数使用しつつ、
ひたすら歌メロを引き立てる事に徹したと思える編曲です。


左右に1本ずつアコースティックギターが配置され、
左では16ビートのカッティング、右ではアルペジオと異なるパターンで演奏され、
曲全体のハーモニー感を支えています。

ギターサウンドだけに注目すると、どことなくフォークっぽいですね。


小柳ルミ子さんの初期の楽曲に見られた、歌メロのすき間を
いちいち楽器音でつなげる手法はこの曲でも使われているのですが、
「春のおとずれ」ではそういった裏メロ・オブリガードを担当する楽器を次々に変え、
しつこい感じを薄めているように思います(^^)

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「春のおとずれ」で使用されている楽器とその定位は:
(注・「サウンド・イン・ナウ」で放送されたカラオケはモノのミックスだったので、
 歌入りのバージョンから聴き取っています)

左: チェンバロ アコースティックギター ストリングス(第1・第2バイオリン)

中央: ベース 電気ピアノ シェイカー イングリッシュホルン 鉄琴

右: ドラムス ストリングス(ビオラ) アコースティックギター ビブラフォン


この曲のストリングスには、チェロは使われていないようです。

全体に長めのリバーブがかけられて、春の穏やかなイメージを感じさせます。

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さて、クイズです(^^)

「春のおとずれ」の作詞者、山上路夫氏は、
「春のおとずれ」と似たような設定であるのに、当事者の状況が
「春の…」とは全く逆になってしまったような曲を1979年に作詞しています。

その曲は、誰が歌った何というタイトルの曲でしょう?
勿論、ヒット曲です(^^)


1973年4月オンエア。


「春のおとずれ」
作詞 : 山上路夫
作曲 : 森田公一
編曲 : 森岡賢一郎
レコード会社 : ワーナーパイオニア
初発売 : 1973年2月25日

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「オリカラでピアノ」のお話 Vol.1

ぽぽんたです。


私がYouTubeにアップしている「オリカラでピアノ(コンチェルト)」が、
気付くと28曲にも達してました(^^)

自分の趣味を皆さんに聴いてもらっているだけなのですが、時々国内外から
好意的なコメントを頂く事があり、大いに励ましてもらっているんです。

そこで、私にとって今のところの最新作「赤い風船」を例にとって、
「オリカラでピアノ」の作り方や演奏そのものなどについてお話します(^^)

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どれかの曲の解説にも書いたと思いますが、
私は普段の練習の時も、録音する時も、楽譜は全く使わないんです。
全部、耳で覚え、体で覚えるようにしているんです。

楽譜があると、どうしても音符を目で追って、それに忠実に弾こうとしてしまいます。
気付くと、楽譜がないと弾けない…などと言う事態になってしまうんですね。

もっとも、難しい楽譜を初見で弾きこなす技術など持ってないのですが(^^;)

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私が「オリカラでピアノ」を作る時、一番考えるのは、
「ガイドメロディーのようにならないようにしよう!」
と言う事なんです。

私が(恐らくここに来て下さる殆どの方も)最も忌み嫌うガイドメロディーは、
大抵つまらない音で無機的な演奏がされています(例外もありますが)。

せっかくピアノなのだから、自分なりに表情はつけよう、と思うんですね。


「赤い風船」はご存知の通り、浅田美代子さんのデビュー曲です。

ヒットしていた当時、「歌がヘタ」と散々叩かれていたものです。

しかしレコードを聴く限り、技巧的には耳をひくものはなくても、
声の表情はとても豊かなんですね。

私は特に、声を長く伸ばす所と伸ばさない所に注目しました。

サビに入ってから、♪こんな時 誰かがほら もうじきあの♪ までは短く、
♪あの人が~♪ で長く伸ばしていますよね。

ピアノでも、そういったメリハリを出したいと思いながら弾いてました。


もっと細かく言うと、出だしの ♪あの 子は どこ の子♪ では、
「あ」と「こ」にアクセントがありますよね。
そんな事も意識すると、後で聴き直した時、一応納得できる音になってます(^^)

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ピアノは両手で弾くのが普通です。

通常、左手は伴奏、右手で旋律と、担当が分かれているんですね。
ピアノソロでは、まさにその通りです。


しかしカラオケに乗せるとなると、伴奏はすでにあるわけですから、
「左手は使わなくてもいいじゃない?」と思われてしまうのではないかな。


その通り、右手でメロディーを弾くだけでも、十分音楽として成り立ちます。

しかしそれでは、ガイドメロディーと大して変わらないですよね(^^;)


私は、左手と右手は役割分担させるのではなく、共同作業と思っています。
メロディーだけでは何か物足りないから、左手に補ってもらう…と言った感じかな。

それと、右手だけで弾くよりも、両手で弾く方が体のバランスが良くなって、
疲れないんです。

ピアノを始めたばかりの方で、右手で簡単なメロディーが弾けるようになったら、
左手にも同じようにメロディーを弾かせる、即ち両手でユニゾンの練習をするといいです。
かなり実践的な練習になりますよ(^^)

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「赤い風船」は、メロディーは単純なのに所々大きくジャンプしたり(♪もうじきあの…♪ など)、
とてもきれいなのに歌うのが難しい音階があったり(♪にぎりしめた…♪ など)します。


そして、コードが簡単と言えば簡単、しかしオリジナルに忠実になろうとすると
かなり大変です(^^;)

♪あの子はどこの子 こんな夕暮れ♪ は C→C6→Am F→G7→CM7→C6、
♪もうじきあの あの人が~♪ は C→Am→Dm7→Dm7/G→E7、
エンディングは C→Am→F→Fm6→CM7→Em→Dm7→Dm7/G→CM7

…ってな具合で、 実際には左右の手に共同で頑張ってもらうわけです。


一番注意しなければならないのは一番低い音、即ちベース音で、
ピアノでうっかり低い音を出しすぎるとカラオケのベースとケンカして
にごった響きになってしまうんです。
そのあたりは、私も毎回大きな課題なんです(^^;)

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カラオケでも盛り上がる所、例えばサビに向かう時のストリングスの駆け上がりなどは、
ピアノでなぞってみると面白い事があります。

私もこの曲で ♪…夢がしぼむ どこか遠い空♪ に続くストリングスと
同じフレーズを演奏し、次の歌メロにつなげています。
因みにそのストリングスの駆け上がりは、ソラ・ドドレ・ミミソ・ララド・レミ~、です(^^)

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「赤い風船」の歌メロでハモる所がありますが、
そこは「オリカラでピアノ」でも忠実に弾いています。

♪…来てくれる きっとまた 小さな夢持って♪ の部分ですが、
筒美先生も作曲の時、きっとピアノでこんな風に弾いてたんだろうな…
などと空想して楽しんでいました(^^)

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毎回「芸がねーなぁ…」と思いつつ、仕方なく演奏する手元を録画しているのですが、
これは最初から最後まで通して演奏してますよ、と言う証拠のつもりでもあるんです。

まずカラオケを8トラックマルチの1、2チャンネルに入れ、
次にピアノの音を残りのトラックに入れます。

演奏の時にデジカメをセットし、録画状態にして、
納得するまで、またミスが最小限になるまで何度でも演奏し直します。
ちょっとしたミスでも最初からやり直すと言う原始的な方法なので、
曲によっては50回くらい(いや、もっとかな)やり直してます(^^;)


音声はデジタルのマルチトラックですし、音と映像はPCで合わせているので、
その気になればもっときれいに仕上がるはずなのですが、
もしリアルタイムの演奏を頼まれたら、同じように弾けないと意味がないので、
今もそんな、最も原始的な作り方を続けています。

ただたまに遊び心で、マルチトラックを利用してピアノを2台分入れてみたり、
ハモリのフレーズを部分的に入れたりはしてますが(^^;)


そのやり方だと、曲の最初のうちはいいのですが、終わりに近づくと
すごく緊張してくるんです(^^;)
せっかくここまでうまくいってるんだから~などとふと、考えてしまうんですね。
ある意味、バンドで生演奏している時より緊張するかも(^^;)

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まだまだ説明が足りませんが、「一応ぽぽんたも努力してるんだねぇ」
などと思いながら聴いて(観て)下さると嬉しいです(^^)

http://www.youtube.com/watch?v=Fj9avUln2m8

Vol.2 は来月の予定です(読んでもらえれば、ですが(^^;))


来週はいつも通りの更新をします。

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終着駅 / 奥村チヨ

私の中ではまさに今の季節を感じる1曲なんです:

終着駅.jpg

「終着駅」は奥村チヨさんの25枚目のシングルとして1971年12月に発売され、
オリコン最高3位、同100位内に23週ランクインし、37.8万枚の売り上げとなり
「恋の奴隷」に次ぐ大ヒットとなりました。


奥村チヨさんと言うと、私くらいの年代だとどうしても「恋の奴隷」「恋泥棒」
「恋狂い」「くやしいけれど幸せよ」「中途半端はやめて」「甘い生活」などの、
ややお色気過剰と思える歌い方でヒットした楽曲のイメージが先に立っていて、
私は子供の頃、わけもわからず嫌っていた記憶があるんです。


しかし好きと嫌いは表裏一体である事が、20年近く前のチヨブームの時にわかりました(^^)


イラストレーターのみうらじゅんさんがそのブームの仕掛け人であるようですが、
それに乗ってベスト選曲のCDと、ズバリ「奥村チヨ」とタイトルされたビデオを買ったんです。


無茶苦茶、ハマりました(^^)


「恋の奴隷」以前と以後とで明らかに曲の作り方が変化しているのですが、
どの曲も音符にならない、またはできない音を多用して歌詞の世界を構築しているんです。


そして、意外なほどに骨太なんですね。


歌唱力がないのに表面だけ色っぽく飾っているわけではなく、
発声、音程、音域、声のコントロールなど基本的な実力を高いレベルで保持した上での
パフォーマンスである事が、大人になって聴き直してよくわかったんです(^^)

それはまるでピカソのように、一見滅茶苦茶に見える絵を描く画家であるのに
デッサンの実力も超一流である事に似ている気がするんですね。


さらに楽曲の幅も広くて、シャンソンから端唄まで、
奥村チヨさんは何でも歌いこなしてしまうんですね(^^)


因みに、個人的な好みでは「青い月夜」と「嘘でもいいから」が最高峰です(^^)

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「終着駅」は、キーは Cm 。
リズムは16ビートを内包した8ビートと言った感じです。

全体の構成は変形2コーラス。 
1コーラス目が A・A'・B・A" で、2コーラス目が A'・B・A" となっています。


作曲は後に奥村チヨさんと結婚された浜圭介氏。
コードを逸脱した音を使わず、流れるようなメロディーです(^^)


コード進行は全体的には歌謡曲そのものと言った印象を受けるのですが、
♪悲しい女の吹きだまり♪ では Dm7-5→G7→Cm 、
♪愛と言う名の温かい心の鍵は♪ では G7→Am7-5→A♭M7→G7→Cm と、
xm7-5 のコードが次に来るコードと連携してスムーズな、
しかしちょっと耳に引っかかるような流れを作っています。


アレンジは横内章次氏。 ご自身がギタリストで、またジャズっぽいアレンジがお得意なようで、
「終着駅」にもおしゃれなジャズの雰囲気がありますよね。

先ほど述べた xm7-5 系コードの使用は、
そんな横内氏のアイディアかも知れません。

横内氏がアレンジした楽曲は、シングルのヒットはあまりないようなのですが、
1970年前後の歌謡曲のアルバムでしばしばその名を見る事ができます。

因みに、横内氏は俳優の横内正さんの実兄です。


エンディングの終止コードは Cm9 です。

高護氏著「歌謡曲」では、それが Dm11 となっていました。
昨年6月にこのブログで「歌謡曲」の中の誤りを指摘し、
その後訂正されたのですが、そのコードに関しては
「D/Cm」となっていました。

私にはそのような表記がどうも理解できないので、
そのあたりに詳しい方がこれを読んでおられましたら、
ぜひご教授下さいm(_ _)m

訂正記事掲載ページ:
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/4312950/top.html

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「終着駅」で使われている楽器とその定位は:

左: ストリングス(第1・第2バイオリン)、電気ピアノ、トライアングル

中央: ベース、アコースティックギター(アルペジオ奏法)、クラリネット、
   ストリングス(ビオラ、チェロ)、トランペット、チェレスタ

右: エレキギター(カッティング奏法)

そしてスティックではなくブラシで演奏されるドラムスが、
ステレオ収録で左右に広がって定位しています。

所々で、ハイハットにギターのカッティングがかぶって聞こえますね。


特にストリングスのアレンジが凝っていて、
イントロや歌メロの節目などで聞かれる駆け上がりはもとより、
Bメロでの複雑な動き、A"メロでのトレモロ奏法などによって
歌詞の内容・心情を細かく表現しているようです(^^)


中央から聞こえてくる、小さいがきらびやかな音はチェレスタでしょう。
チェレスタとは、外見が昔の学校にあった足踏みオルガンのような楽器で、
鍵盤で内部の鉄琴を叩く仕組みになっているんです。


ヴォーカルには、1970年代初頭の歌謡曲にはひんぱんに用いられた
テープによるフィードバックエコーがかけられています。
その上品な効果で、楽曲の持つイメージをふくらませているんですね。

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「終着駅」は、奥村チヨさんが初めて「絶対にこれを歌いたい!
歌わせてくれなければ歌手を辞める!」と強く主張した曲だそうです。

奥村チヨさんを毛嫌いしていた子供時代の私でしたが、
「終着駅」がヒットし始めるとラジカセに録音し、
それを聴きながら子供なりに暗く寒い情景を思い浮かべていたんです。
この曲で奥村チヨさんに対する印象が変わった人、多いのではないかな。


「終着駅」
作詞 : 千家和也
作曲 : 浜圭介
編曲 : 横内章次
レコード会社 : 東芝音楽工業
初発売 : 1971年12月20日

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