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絶対音感

専門用語のはずだったのにいつの間にか一般化した絶対音感なる言葉。
それを持っていたら人生が変わる…みたいな勢いで語られていた事もありますね。

このブログでもたまに書いてきましたが、私も一応、持ってます。
しかしそれに気づいたのは確か、初めてシンセサイザーを買った18歳の頃です。

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絶対音感とは、ある音を聴いてその音の高さを言い当てる事ができる能力です。

ずっと以前にこのブログで「音名と階名」とのタイトルで記事を書いた事がありますが、
その中味を要約すると、
・音名… 音の高さ(周波数)そのものに付けた名前(A~G、イ~トで表現)
・階名… 任意の高さの音をドとして、それを基準にした音階に付けられる名前(ド~シ)

なので、絶対音感を持っていると自称する人が「この音はミです」「あの音はラです」
などと答えているのを見る事がありますが、その表現は間違いです。
そのように答えるならば、「C=ドの場合」と予め提示しておく必要があります。
そのあたりの詳細は、先述の拙記「音名と階名」を読んでみて下さい。
http://orikarapoponta.blog.so-net.ne.jp/2011-09-20


「絶対音感を身に着けるには、幼児期に特別な教育をする必要がある。」

これも色々な書物などで見たり聞いたりする言葉ですが、実はそうとも限りません。
実際、私は小学校に入ってから鍵盤に初めて触れたので、
それまでは一度も音楽教育は受けてませんでした。
あ、私は体が弱かったために幼稚園も保育園も行ってないんですよ。

なのできっと、これは前世つながりかも…と勝手に思ってます(^^)

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「絶対音感を持っている」と言っても、私のそれは注目した音の高さが音名でわかるだけで、
よく言われるような「物音も何でもドレミで聞こえる」(しつこいようですが、
その表現は誤りです)とまではなりません。
実際にそういう人もいるようですが、そこまでいくとノイローゼに近いのでは(^^;)


そこにはもう一つ落とし穴と言うか、私にとっては合点のいかない事があります。

音名(=音の高さの名前)には、A=440Hz (現代では A=442Hzかな)との大前提があります。

この世の音楽がすべてその通りであれば良いのですが、例えばレコードやCDに収録されている
音楽で正確に A=440Hz となっているものはごくわずかで、実際には A=450Hz で演奏されている
ものもあれば、 A=430Hz くらいになっているものもあり、その差は結構、大きいものがあります。
因みに、A=440Hz を基準にプラスマイナスともに10Hzずれると約1/4音(半音の半分)変わります。

で、絶対音感を持っていると言う以上、その人にとっては必ず A=440Hz か?
もしそうであれば、上記のように A=450Hz で演奏されている音楽を耳コピーしようとすると、
キー(調)の判定に困るはずですね。
キーは半音単位であり、そのどっちつかずになるわけですから。
生演奏はわかりませんが、ポピュラー音楽のCDなどには実際にそういったものがあります。

ましてや物音の音名までわかってしまうと言っても、物音って楽器と違って
A=440Hz を基準とした音階にピッタリ合うケースはそうはないと思われるので、
それでも言い当ててしまう人には恐らくその人なりの基準があるはずなんです。

つまり、「絶対音感がある」と言っても、音の高さの判別にはバラつきが出るに違いなく、
絶対音感を持たない人からすれば、どのような答えが来ても正解に思え「おお凄い!」
とよくわからずに賞賛してしまう事も多々ありそうです。

私もそれは大いに思い当ります。
私の基準はどうもやや高めであるようで、「これはキーが C(ハ長調)だな」と思っても、
確かめると半音低い B(ロ長調)だった…なんて事はこれまでにも何度もありました。
なので、判定に迷う時には頭の中で特定の曲を演奏させ、それと比較する事をしてます。
例えば既述のように C か B か迷う時には松田聖子さんの「白いパラソル」(キーは B)、
D か D♭かで迷う時には小坂明子さんの「あなた」(キーは D♭。最後のサビでは D)を
頭の中でかけて… と言った具合です。

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絶対音感に対して相対音感なる言葉があります。

それは2つ以上の音同士の関係を聞き取る能力の事で、ハーモニー(コード)を
判別したりするには重要であり、音楽を演奏したり作ったりするには絶対音感よりも
遥かに重要であると言えます。

書店や図書館に行くと多くの(自称)音楽家の著書があり、
絶対音感や相対音感についてコラムまで設けて持論を繰り広げている書物もあります。

そういったものは大抵、言いたい事が
「音楽をやるのに重要なのは相対音感であり、絶対音感などいらない」とあるんですね。
はい、私も確かにその通りだと思います。

ただ引っかかるのは、「人は絶対音感か相対音感、そのどちらかしか持っていない」
と言いたげな記述である事が多いんです。
いやいや、それは違うでしょ(^^;)

で、とどのつまり「絶対音感があると自然音、物音さえドレミで聞こえるそうだ。
そんな能力など邪魔だ。 私はそんなものを持っていなくて良かった!」と、
自分が経験もしていない事に対して非難し、締めくくられているものが多いんです。
私はそんな記述を見る度「視野が狭くて大人げない」と思うのです。

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私の場合は世間が認めるところのバリバリの絶対音感(古い表現だ…)ではなく、
都合の良い時だけ頼ってしまう「なんちゃって絶対音感」(やっぱ古いわ)なのですが、
これが結構使えるヤツでして、利点としては大きく分けて

1.耳に入ってきた音楽をほぼそのまま自分の演奏に反映できる(難しくなければ)。
2.好きな曲を聴いていて必要な楽器だけを耳コピできる(難しくなければね(^^;))。
3.頭の中で作曲した旋律を直に楽譜にできる(難しいのはそもそも浮かばないし…)。

などがあります。

1については多くの場合、メロディーだけでなくコードも一緒に入って来ます。
2については、実際に音を鳴らした後、頭の中でゆっくり演奏させたりもします。
これはもしかしてオレだけの特技!?とか秘かに思ってたりして(*^_^*)

3が実はちょっと問題アリで、確かに思った通りに楽譜にはできるのですが、
それを実際に楽器で弾いてみるとイメージが全然違ってしまったりするんです。
その違いが生じないのがプロの作曲家なんだろうなぁ、とよく考えます。


しかし欠点もあります。 これは以前にも書いた事がありますが、

1.移調楽器の演奏がメンタル的に不可能。
2.カラオケでオリジナルのキー以外に設定すると混乱する。

金管楽器や木管楽器には、移調楽器と言って楽譜通りに演奏すると実際には
1音(正確には全音)低い音が出てきたり、楽譜では C音なのにその指使いで
出てくる音は F音だったりする楽器があります。
絶対音感を持つ人は頭の中に楽譜に対応する音が確固としてますから、
楽譜を見て「この高さのはずの音」と実際の出音の違いについて行けず、
無理に続けると精神に支障をきたします(人によってはガチです)。
なので、特にブラスバンドに多いそんな移調楽器の担当になると悲惨です。

同じような理由で、カラオケに行くと親切か不親切かわからないのですが
時々オリジナルとは違うキーがデフォルトになっていて、
うっかりそれを見逃すと音が出てくるとまず、混乱します。
一気に音痴になります(T_T)

私の知り合いの女性が最近友人とカラオケに行ったら、
その友人が勝手にキーをいじるのですごく困った…と言っていましたが、
私がもしそれをされたら、いくら私のためだったとしても、
回が重なれば殺意が芽ばえるでしょう(-_-〆)

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絶対音感について、その実態を知ってもらえましたでしょうか。
何か楽しい事に生かせそうなアイディアとかあったら知らせて下さいね。

また、「自分もこんな経験をした!」と言ったコメントも大歓迎です!

それではまた来週~!

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サンタモニカの風 / 桜田淳子

やや季節的に早すぎますが(^^;)

サンタモニカの風ジャケ.jpg

チャートアクション

「サンタモニカの風」は1979年2月に発売され、オリコン最高24位、
同100位内に18週のランクインで12.3万枚の売り上げを記録しました。

ヒットとしては小さいものでしたが、当時ナショナル(現パナソニック)の
エアコンのCMから流れて来た ♪来て来て…サンタモニカ~♪ にはインパクトがあり、
特にそのフレーズについては知名度がかなり高いようです。


作家について

作詞は、桜田淳子さんにはそれまでにも数多くの作品を提供していた阿久悠氏。
作曲は太田裕美さん、山口百恵さん等、幅広い楽曲の編曲で知られる
アレンジャーの萩田光雄氏で、この曲では当然のように編曲も担当しています。

萩田氏はそれまでにもアイドル歌手のアルバムカットやインストゥルメンタルの
作曲は行っていましたが、シングルA面曲の作曲数は数えるほどですし、
さらに阿久悠氏とのコンビはこの曲が唯一であると思われます。


楽理ノート

リズムはシンプルな8ビートで、キーは A♭(変イ長調)です。
他調への転調は見られませんが、平行調関係の Fマイナー(ヘ短調)との
複雑な行き来が見られ、それがこの曲の大きな持ち味と言えます。

それはコード進行を見るとよくわかるので、メロ譜をとうぞ
(コードネームの位置がややガチャガチャしていますがご容赦をm(__)m):
サンタモニカの風.jpg
(画像上クリックで大きな画像が開きます)
歌詞は記入していませんが、A~C と Chorus とある部分が歌メロです。
私の耳コピなので、もし誤りを発見されましたらご一報をm(__)m


例えば出だし、明るく ♪来て来て…サンタモニカ♪ と始まるのに、
次の瞬間はやや不安げな和音に乗って ♪来て来て…サンタモニカ♪ と繰り返します。

Bメロでも ♪あなたが来たらハネムーン♪ と楽しげなのに、
次に ♪あなたなしではメランコリー♪ は翳りのあるⅣm6に乗せて、と言った具合に
1コーラスの中でコロコロと変化するんですね。

それは歌メロだけでも感じる事ができます。
阿久悠氏はどちらかと言うと曲先(メロディーに詞をはめ込む)が多いようなのですが、
この曲については詞先で萩田氏が歌詞のそれぞれの文節に忠実に、
即ち歌詞に敏感なメロディーをつけてでき上がったように、私には思えます。

そして楽曲全体の雰囲気がAOR風に統一されているためか、
歌ものと言うよりも器楽曲的な仕上がりとなっています。
そこに歌謡曲らしさを取り戻させているのがストリングスなんですね。


サウンドについて

自身がギター畑と言える萩田氏の本領発揮とも思えるような、
ハイポジションで演奏される2本を含むギターを4本使った、
それまでに、またその後もほとんど聴かれないようなアンサンブルを
ドラムス、ベース、電気ピアノで固めたズムセクションに乗せてAOR風味を醸し出し、
フルート2本のハーモニーで海辺にいるような雰囲気を、
ストリングスとシンセサイザーで歌謡曲テイストと彩りを加えた構造です。

ハイポジションのギターサウンドは、1983年に岩崎宏美さんが発売したシングル
「素敵な気持ち」(萩田氏は編曲のみ)でも類似の演奏を聴く事ができます。

萩田氏は同時期に山口百恵さんの楽曲作りにも加わっていて(この頃はシングルでは
「美・サイレント」ですね)、そちらでも数多くの様々な試みが見られますが、
「サンタモニカの風」では、やや重くなりがちな百恵さんの音作りに対抗するような、
桜田淳子さんのイメージに合わせた明るく、湿り気のない曲作りをしたものと思われます。

桜田淳子さんは声域がやや狭く、この曲の歌メロも下の A♭から上の B♭までの
1オクターブと1度ですが、そんな制約もこのキャッチーさが生まれた要因かも知れません。


最後に

昨年から相次いで発売されているCDシリーズ「ゴールデン☆アイドル」ですが、
桜田淳子さんのそれもこの2月に発売されます。

アマゾンなどでその予約が始まっていますが、そのジャケ写を見て
「こんな写真もあったんだ」と驚いてしまいました(私が知らなかっただけと思いますが)。

私はそのジャケ写を見てつくづく「この輝きは尋常ではない!」と感じ入ってしまいました。
今も桜田淳子さんに多くの熱心なファンがついているのも頷ける気がします。


かなり以前にYouTubeにアップロードした動画ですが、良かったら今一度(^^):
「サンタモニカの風(桜田淳子)・オリカラでピアノ」
https://www.youtube.com/watch?v=ZPbostpfxLY


「サンタモニカの風」
作詞 : 阿久悠
作曲 : 萩田光雄
編曲 : 萩田光雄
レコード会社 : ビクター (SV-6552)
初発売 : 1979年2月25日

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ボーカルの化粧

私が歌謡曲を聴き始めた1970年頃は、レコードの歌唱と生収録の音楽番組での歌唱は
全くの別物でしたし、生での歌唱がレコードよりも「ヘタ」なのは誰でも知っていました。
現在ではテレビの音楽番組でもCDや配信と全く変わらないクオリティですから、
特に買ってまで聴くほどの事はないよねぇ…と思われてしまう曲が殆どなのでしょう。
ある意味、テクノロジーの進歩が音楽パッケージの売り上げを落としたとも言えるでしょう。


このブログで採り上げる楽曲は主に1970年代の歌謡曲ですが、
そのレコードに収めらている歌唱はほぼ例外なく、色々な処理を施されており、
中にはあまりに美しくて芸術と言えるものもあります。

そのような魅力的な歌声にするためにどのような処理がされているか、
ここで音を聴きながら検証してみましょう。

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歌声に施す処理には、大きく分けて次のようなものがあります。

1.エコー
2.リバーブ
3.一人多重唱
4.イコライザー
5.その他


では1から。

「私という女」ちあきなおみ

「雨のエアポート」欧陽菲菲

これらには、テープを使ったフィードバックエコーと呼ばれる効果が使われています。
それはヘッドが録音用、再生用と分かれているテープ機器を使い、
録音した音をすぐに再生し、その一部をまた録音ヘッドに返す事で得られる反響効果で、
今聴くと少々わざとらしい感じを受けます。
しかし当時は「カッコいい!」と思いながら聴いていた気がします。

これにはもう一つ、サ行など高い周波数を含む子音を強調する働きがあって、
それを生かした音作りは当時の流行だったようです。

実音とエコー音との間隔、またエコー音の繰り返しの間隔は
テープスピードの調節で変化させる事ができます。


2のリバーブは日本語では残響と呼ばれ、風呂場や会社の会議室などで
いつも感じる事ができる、とても身近な効果ですね。

リバーブ(残響)効果を作り出すために最初に考えられたのはいわゆるエコールームで、
コンクリート打ちっぱなしのような部屋を作り、そこにスピーカーで音を出し、
残響をうまくマイクで拾うと言ったもので、当然ながら自然な効果が得られました。
当時の資料によると、1969年にオープンしたビクタースタジオには6室、
1973年当時のNHK放送センターには16室もエコールームがあり、
特にクラシックやジャズの収録に大いに利用されていたようです。

歌謡曲やポップスなどでは、鉄板式のリバーブマシン(EMT140が有名)
がよく使われていました。
これは部屋の代わりに畳一枚分ほどの大きさの鉄板にドライバーから
音声を入れ、鉄板に生じた振動をピックアップで拾うもので、
クセの少ない、高音域までよく伸びるリバーブが得られます。

リバーブ効果を生かした例で忘れらないのがやはり…
「芽ばえ」麻丘めぐみ

ここまでリバーブを深くかけると、歌そのものが不明瞭になる事があります。
そのため、実音よりも100ms程度遅らせた音にリバーブを付け、
その遅れたリバーブ音を実音に付加する方法でそれを回避しています。
人間の耳は、同じ位置から全く同時に異なる2つの音を出すと一つの音に聞こえますが、
その2つの発音に時間差が50ms程度以上あると別々である事が認識できます。
その性質を利用し、時間差をつける事で声とリバーブ音を分離し、
リバーブ音が声にかぶってしまうのを防ぐわけです。

「芽ばえ」のボーカルには、1のフィードバックエコーも同時に使われています。


3の一人多重唱(二重唱である事が多い)は、一人でハモる以外に、
声に厚みをつけたり、音程が怪しい歌声をカムフラージュする
と言った効果を狙って使われるテクニックでもあります。

これは最初からその効果を狙ってレコーディングされる事もあれば、
ミックスの段階で「ちょっと物足りないから」と急きょ決定される事もあります。

最初から決まっていれば、意識して複数回、同じように歌う事が出来るのですが、
ミックスの段階で決まると、数テイクあるボーカルの中から
少しでも同じように歌えているテイクを選び出す作業が必要になり、
やはり完璧にきれいに重なる二重唱となる事は難しいようです。
恐らく、これはそんな例でしょう:
「わたしの彼は左きき」麻丘めぐみ


4のイコライザーは音色を変化させるものです。
イコライザーは本来は音のクセを抑えるために使用するものなのですが、
音作りとしてはそれを逆に利用して積極的に音色を変えるために使われます。
この操作は多かれ少なかれどの曲のどの楽器に対しても行われていますが、
ちょっと顕著な例を:
「てんとう虫のサンバ」チェリッシュ

悦子さんのボーカルをややハイ上がり(高音を強調)にして、
可愛らしさを引き立たせています。

尚、イコライザーには低音域から高音域までをいくつかのバンドに分割して
各々のレベルを上げ下げできるグラフィックイコライザー(グライコ、ですね)と、
周波数の中心を任意に設定し、その近辺の音量を上げ下げできる
パラメトリックイコライザー(パライコ)があり、
必要に応じて使い分けられているようです。


さて、5。

「涙の太陽」安西マリア

これは1のエコーの応用で、実音を30~60msほど遅らせたものを
同じ音量で実音に付加する事で、疑似一人二重唱効果を出したものです。
それほどの短い遅れ(ディレイ)を作り出すのはテープ機器では難しいのですが、
1972年にアメリカのEventide社がデジタルディレイを発売し、
それを使用する事でその効果が簡単に得られるようになりました。

西城秀樹さんは、1980年にオフコースのカバー「眠れぬ夜」をヒットさせた時、
テレビ局にもその機器を持ち込み、自分の声に使用してもらっていたそうです。


そして最後です。

これは1984年のヒットですが、ボーカルにこの効果をかけるとは何と大胆な!
と私が仰天した楽曲です。
この曲のサビのボーカルには、ハモンドオルガンに付きもののレスリースピーカーの
効果を模したロータリーエフェクトとステレオフェイザーが使われ、
声を左右に広げたり強いクセを付けたりすると共に、
歌声が回転しているような効果を生み出しています。
明菜さんの復活を祝って(^O^)/


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明日アップしますm(__)m

お寒うございます。


愛用していたカセットデッキ(ソニーTC-K222ESJ)が3年ほど前に故障し、
ずっとカセット無しの生活だったのですが、
ようやく部品が手に入り(と言っても輪ゴムのようなベルトですが)、
修理をしていたらこんな時間になってしまいました(+o+)

メカニズムを分解する必要のある修理だったのでちょっと大変でしたが、
直りました(^^)v
いや~やっぱカセットって音がええわ(≧◇≦)

ってなわけで、記事は明日アップロード致します。
今回は楽曲解説ではありませんが、
夜にはアップしますので良かったらお読み下さい。

明日は3連休最終日ですね。 楽しい一日をお過ごし下さい!


ぽぽんた

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川の流れのように / 美空ひばり

皆様、あけましておめでとうございます。
旧年中もこのブログをご贔屓に賜り誠にありがとうございました。
本年も私自身、勉強のつもりで書き続ける所存ですので、
宜しくお願い申し上げますm(__)m


新年第1回目は、前回に予告した通り…

川の流れのようにCDS.jpg

チャートアクション等

「川の流れのように」は美空ひばりさんの、通算302枚目のシングルとして
1989年1月に発売されました。

同年6月24日に美空ひばりさんが逝去し、その後に同曲はチャート上で大きな動きが現れ、
同年9月4日付のオリコンシングルチャートで8位を記録しました。
当時はまだアナログシングルとCDシングルが並行して販売されていた事もあり、
正確な総売り上げ枚数は把握できないのですが、一説によると
150万枚以上売り上げた、とあります(水増し感はありますが)。

1971年に奥村チヨさんが同タイトルの楽曲をシングルで発売していましたが、
当然ながら全くの同名異曲です。
私はその曲もよく憶えていますが(^^;)


作家について

作詞の秋元康氏は、今や説明不要の大プロデューサーですが、
作詞家でもあるんですね。

「川の流れのように」はニューヨークに滞在中、
部屋からイーストリバーを眺めながら書いた詞だそうです。


作曲の見岳章氏は「すみれSeptember Love」のヒットで知られるグループ
一風堂のメンバーで、キーボードを担当していました。


編曲は天地真理さん、桜田淳子さん、キャンディーズ等、
特にアイドル系の楽曲に多くの実績を持つ編曲家の竜崎孝路氏で、
1973年には天地真理さんの「若葉のささやき」でレコード大賞編曲賞を受賞しています。
「川の流れのように」も、特にストリングスのアレンジの素晴らしさが際立っていますね。


楽理ノート

全体の構成はシンプルな2ハーフ。 リズムは極めてストレートな8ビートです。
キーは Dメジャー(ニ長調)で、他調への転調は見られません。

美空ひばりさんの声域はアルトと低めで、この曲ではのっけから最も低い D で始まります。
そして最高はその1オクターブと5度上の A で、その音はファルセットが使われています。


コード進行は正統派のポップスらしい素直なものですが、ドミナントV7 の代わりに
Ⅱm7/V が使われている部分が多々あったり、セブンスコードや分数コードも多用され、
若い世代のポップスと変わりないコード進行が使われています。

そしてコーダは、それまで一度も登場していないメジャーセブンスの
DMaj7 で締めくくられ、哀愁感のある余韻が残ります。


サウンドについて

ひとことでまとめると、お金が掛かってます(^^;)

一聴するとシンプルなのですが、使われているミュージシャンは、
混声コーラスを含めるとかなりの人数です。

ハーフまで来てそのコーラスがやっと現れますし、
それと同時にマーチングバンドのような小太鼓が出てきたり、
コーダの最後にだけバイオリンのソロが登場したりと、
曲をドラマティックに演出するための音は
出番が少なくても惜しまない!と言った姿勢が感じられます。


ピアノ、電気ピアノ、アルペジオ演奏の生ギターなどが
左右にやさしく広がるステレオ収録となっていて、
和音感を大切にすると共に、ひばりさんの歌声を包み込むような音作りです。


竜崎氏らしくストリングスが活躍するサウンドで、そのフレーズは
1番と2番以降とでは全く違う、凝ったアレンジとなっています。

全体的に出しゃばって聞こえる楽器が全くなく、
この曲でもオケはあくまでも伴奏に徹し、ボーカルを引き立てる事に注力しています。


楽器と定位

使われている楽器とその定位は:

中央: ベースギター シンセサイザー バイオリンソロ 小太鼓 エレキギター(SE)

右: ハープ

ドラムス、ストリングス、ピアノ、アコースティックギター、混声コーラスは
それぞれ左右に広がるステレオ収録、
電気ピアノは中央から左右に薄いコーラス効果で広げられています。

ドラムスは、スネアドラムにだけやや深めにリバーブが掛けられています。

間奏で聞こえてくる、風呂場で桶を叩いたような音は、エレキギターによるものでしょう。


最後に

この記事を書くにあたって、オリジナルの歌入り音源、オリジナル・カラオケ、
YouTubeにアップロードされた歌唱場面などをできる限りチェックしていて、
特に映像を観ているとあまりの完璧さにどうしても感動してしまうのと同時に、
なぜかふっと涙が出てくるんです。

その歌声は、技術的な分析や理屈では説明できない、
聴く人の心を直接動かしてしまう何かを持っているとしか思えず、
美空ひばりさんは日本の音楽史における、
不世出の天才歌手である事は間違いないと確信しました。

ひばりさんの他の曲にも言える事ですが、例えば同じ曲の中で数回 ♪ああ…♪
と出てきても、それぞれが全部違う歌い方がされているんです。
単なる2ハーフなのに最後まで聴くのは退屈になる音楽もある中で、
ひばりさんの楽曲は一度聴き始めると最後まで聴きたくなる、
そんな力も持っています。
それは同じ歌詞、同じメロディーのフレーズもただ繰り返すのではなく、
1曲全体を一つのストーリーとして、そんなフレーズのそれぞれが通過点であり、
そこでの役割をきちんと持っているからその時なりの表現をする…
と言ったものであるように、私は解釈しています。

そしてその表現も常に変化するようで、
同じ楽曲でも、歌唱するたびに違う表現・歌い方を見せてくれます。
現在YouTubeに「川の…」の歌唱シーンが2つアップロードされていますが、
続けて観ると歌い方がかなり違う事が確認できます。


亡くなる直前(と言ってもその1年ほど前でしょうか)にテレビで
ひばりさんの歌唱を観た時に、とても優しい顔に見えた事を今も憶えています。
それまでひばりさんに持っていたイメージ、即ち歌はうまいけど怖い、厳しい、近寄り難そう…
そのようなものが、私の中から全部消えました。

そしてほどなくして、昭和と共にひばりさんも遠くに去ってしまいました。
私にとってもひばりさんは、きっと永遠に昭和のシンボルであり続ける事でしょう。


「川の流れのように」
作詞 : 秋元康
作曲 : 見岳章
編曲 : 竜崎孝路
レコード会社 : 日本コロムビア
初発売 : 1989年1月11日

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