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同級生 / 森昌子

森昌子さんの楽曲について書くのは約5年ぶり(^^;)

同級生.jpg

チャートアクション

「同級生」は森昌子さんの2枚目のシングルとして1972年10月に発売され、
オリコン最高4位(同年11月13~27日付、3週連続)、同100位内に25週ランクされ
36.7万枚の売り上げを記録するヒットとなりました。

初のオーディション番組からのデビューと言う事だけでも大きな話題になり、
楽曲の良さも伴い大ヒットとなった「せんせい」の次と言う事で、
注目度が非常に高い中での新曲だったんですね。

森昌子さんの場合、「せんせい」「同級生」「中学三年生」の
デビュー3部作で早くも人気のピークに達してしまい、
その後は「夕顔の雨」がオリコン最高7位に入ったのを最後に、
結婚で引退するまで1曲も10位内にランクされる事はありませんでした。


作家について

「同級生」を含め、「せんせい」から「白樺日記」までの全5枚のシングルは
すべて作詞・阿久悠、作曲・遠藤実、編曲・只野通泰各氏による作品です。


楽曲について

「せいせい」の記事にも書きましたが、デビュー3部作は森昌子さんのデビュー時に
すべて完成していたそうで、
音楽的にも姉妹作と言って良いような類似点の多いものになっています。

具体的には、全体の構成が「同級生」のみ3コーラスである事(他2曲は2ハーフ)、
キーは3曲ともG#マイナー(嬰ト短調)、歌メロは「中学…」以外は四七(ヨナ)抜き音階で、
逆に言うとそのような中で三曲三様の個性を打ち出せている事が素晴らしく、
コード(和音)の構成音に時々逆らうような動きをする演歌独特のメロディーも
しっかりと生かされ、森昌子さんの天性と思える歌唱によって、
聴いていると歌詞の中の情景が浮かんで来るような作品に仕上がっています。

「同級生」の歌メロは、♪朝の改札~♪ のAメロと ♪小さなうわさたちました♪ のCメロでは
強起で4分音符と8分音符の素直な畳みかけ、
♪きっといつかは~♪ のサビでは弱起で付点4分音符の利用と言った使い分けで構成され、
全体としては童謡のような作りと言って良いでしょう。

コード進行もごくオーソドックスで、ひねりも感じられませんが、
歌メロ部とそれ以外とでハッキリと違う進行が用いられています。

今回も楽譜を書いてみましたので、以上の事も含め確認してみて下さい。
歌詞は一番のみ書き込んであります(画像上クリックで大きく見られます):
同級生score.jpg

デビュー曲の「せんせい」では親しみやすさ優先だったためか、
歌唱に特段高度なテクニックを要する楽曲ではありませんでしたが、
「同級生」では随所で演歌特有のこぶしや節回しが採り入れられて、
「せんせい」で大きな知名度を得た森昌子さんの本来の力量を
大衆に知らしめようとする意図が感じられます。

例えばAメロが主音のラで終わり、次のサビがシードシラ…と始まる(♪きっと♪)のは、
森昌子さんが達者にこぶしを回せる事を示そうとしている事が明白で、
ポップスでは殆ど目に(耳に)しないメロディー展開と言えますし、
その音程をきちんととれる13歳(当時)の森昌子さんのテクニックは
素晴らしいと思います(^^)


サウンドについて

オケはリズム隊・ストリングス・ホーンセクションとこれまたオーソドックスな構成で、
「せんせい」で重要な音だった12弦ギターと電気ピアノはこの曲でも要となっています。

所々で鉄琴やストリングスが歌メロを奏でているのも「せんせい」と同じで、
この曲よりも5年ほど後のヒット曲「北国の春」(千昌夫)でも使われている
演歌的アレンジと言えるでしょう。

サビの入る箇所 ♪きっと…♪ には明らかに溜め(ごく短い時間的な引き伸ばし)があり、
ドコドコとタイミング良くオケが入ってくるのが、何とも言えず気持ち良いんですね。

前奏・間奏・後奏の終わりに拙いオカリナの音が登場しますが、
私はこの音は登場人物の、大人視線からの子供っぽさをサウンド化しているような気がして、
どうも好きになれないんです(^^;)


1972年頃になると歌謡曲のレコーディングでも8トラック、場合によっては16トラックが
使われるようになっていましたが、
演奏の一体感を狙ってか、あるいは予算的な都合かも知れませんが、
演歌系のオケは同時録音がまだ普通だったようです。

「同級生」のオケにも、その「ドコドコ…」も含め演奏に一体感があります。
そのためか、どことなく温かみのあるサウンドですね。


付記

阿久悠氏が作詞したヒット曲「はじめての出来事」(桜田淳子)の歌詞に
♪ここまでついて来たが♪ といきなり固い言葉が出てくるのが話題になりましたが、
「同級生」でも ♪好きでたまらぬ同級生♪ と文語体が出てくるんですね。

しかし他の作家でも、例えば松本隆氏が作詞した「瞳はダイアモンド」(松田聖子)にも
♪…でもあふれて止まらぬ涙はダイアモンド♪ なる歌詞が出てきます。
それは意識的な表現方法なのか、あるいはメロディーに歌詞をはめこむ時に
字数の関係で仕方なくそうしたのか、その両方なのかは作家本人のみぞ知る事ですが、
意味は変わらないのにちょっと言い回しを変えるだけで歌そのものの印象も変わるのが、
歌謡曲の面白いところでもあり、作家にするときっと難しいところなのでしょう。


森昌子さんのデビュー3部作「せんせい」「同級生」「中学三年生」は
いずれもオリコン10位内にランクされるヒットとなりましたが、
その3曲によって森昌子さんのイメージが固まり過ぎてしまい、
その後、レコードの売り上げが芳しくなかったのは先述の通りです。

恐らく森昌子さんのようなタイプは、どのような層をターゲットとするのかが
難しい問題なのだろうと思います。

年齢からすると完全にアイドル歌手なのですが、当時も今も、
学生や20歳代の人の多くはあまり演歌は聴きませんし、興味もないものです。

そうするとある程度の年齢以上がターゲットとなりますが、
特に当時は、子供と言われる年齢の子があまりに歌が上手だったりすると、
大人はそれを「こましゃくれてる」とかえって嫌う傾向があったんですね。

もしかすると、森昌子さんの登場は時代的に早過ぎたのかも知れません。
今こそ、デビュー当時の森昌子さんの楽曲は新鮮に聞こえると思います。


「同級生」
作詞 : 阿久悠
作曲 : 遠藤実
編曲 : 只野通泰
レコード会社 : 徳間音楽工業(ミノルフォン)
レコード番号 : KA-441
初発売 : 1972年10月5日

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水曜まで待ってねm(__)m

ぽぽんたです。 いつもこのブログをご贔屓に賜り、ありがとうございます。


言い訳します(^^;)

今日更新するつもりで記事を書いていたのですが、あと2割ほど…と言うところで
TOKYO FMで19時から放送された「風街レジェンド」に聴き入ってしまって
中断してしまったのでした(>_<)

その後もうまく時間が作れずこんな時刻に…

今回の記事は、今週水曜までに更新しますので、良かったらまたご覧下さい。
申し訳ないっm(__)m


で、ここでただでは終わらせないのがワタクシでして…
クイズとして記事用に作った楽譜を貼ります。
それを見て次回の題目曲を当てて下さい。

ただしこの楽譜は完成形ではなく、注釈はもとより
曲名は削除、歌詞も一部しか表示しないように編集してあります。
「楽譜なんて読めないよ」なんて仰らず、ご覧になってみて下さい(^^)
(画像上をクリックするとより大きく見られます):
Quiz1025-1のコピー.jpg
ヒントは…1972年の今頃にチャートを上昇していた、その年の新人歌手の曲です。


ではでは、今日のところはお休みなさい(-_-)zzz


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愛の嵐 / 山口百恵

カーリーヘアで歌う姿が印象的でした:

愛の嵐.jpg

チャートアクション

「愛の嵐」は山口百恵さんの26枚目のシングルとして1979年6月に発売され、
オリコン最高5位(同年7月16日付)、同100位内に17週ランクインし
32.8万枚の売り上げを記録するヒットとなりました。

トヨタ自動車の「ターセル」「コルサ」のCMソングとして使用されましたが、
時代的に「タイアップで大ヒット」と言うわけでは無かったようです。


作家について

1976年夏の大ヒット「横須賀ストーリー」からの主要作家チームである
作詞・阿木燿子、作曲・宇崎竜童、編曲・萩田光雄各氏の作品です。


楽曲概略

歌詞は「愛の嵐」ならぬ「妄想の嵐」と言った内容で、
シチュエーションの設定がやや露骨なのが気になり、
「幻のその女(ひと)」が現にいるのかどうかがよく分からないのが、
聴き終わると何となく消化不良をもたらす気がする…のは私だけでしょうか。

曲のイメージに合わせてか「わたし」ではなく「あたし」と発音していますね。


キーは Bマイナー(ロ短調)。
全体の作りは序章→1番→2番→最後のフレーズのリフレインとなっていますが、
2番めは ♪Jealousy storm…♪ のフレーズが1回繰り返される、
変形2コーラス構成となっています。

コード進行も、特にイントロやエンディングではかなり凝ったものが見られ、
その効果もあってサスペンス映画のような雰囲気、ドロドロとしたものを感じさせる
独特のサウンドになっています。

♪Storm, storm…♪ の部分は歌メロと共に F#→E→D→C# と順にコードも下り、
地底に落ちていくようなイメージをサウンド化しているんですね。


リズムそのものはシンプルな8ビートロックなのですが、
テンポがところどころで変化している点など、
組曲のようなイメージも感じられます。


歌メロは3連譜(♪心配そうなあなたの声で…♪等)や
ブルーノート(♪さっきの首に…♪の「く」等)などが組み込まれていて、
歌謡曲らしからぬ高度な動きを聴かせるのですが、
山口百恵さんの歌唱を聴く限り、その高度さが全く感じられないのが不思議です。
歌唱よりも演技に近い、と言えるかも知れません。

1コーラス分のメロ譜を作成したので参照して下さい。
今回は特にコード進行にご注目を(以下、楽譜類は画像上クリックで大きく見られます):
愛の嵐(フル).jpg

アレンジについて

この曲から3年後にヒットした「少女A」(中森明菜)にも通ずるような、
ギター数本によるアンサンブルにストリングスやブラスが重なる事で作られる
厚め(重め、かな)のサウンドが聴かれます。

リズム隊とギター群の使い方は、当時日本でも人気が出始めていて
やがてアマチュアバンドで定番的に演奏されるようになったTOTOの音楽を
参考にしている…と私は感じています。


萩田光雄氏のアレンジは、山口百恵さんの楽曲に限らず、
具体的な映像が浮かんでくるようなサウンド作りが特徴です。
そのために大きな役割を果たすものに、オブリガートや裏メロがあります。
オブリガートは歌メロのすき間に入る楽器のフレーズ、
裏メロは歌メロを支えるように入っている楽器のフレーズの事ですね。


「愛の嵐」にもストリングスの激しい動きやシンセサイザーによるSEなどで
雰囲気の盛り上げを図っている部分が多く聴かれますが、
その中でも特に採り上げてみたいフレーズが次の二つです:

その1: Aメロ ♪心配そうなあなたの声で…♪ の部分:
愛の嵐パーツ1.jpg
これはシンセサイザーのフルート系あるいはオルガン系の音色にリバーブを深くかけた、
ミレド・ドシラ・ミレド・ドシラ ラソファ・ファミレ・ラソファ・ファミレ
とごく単純なフレーズなのですが、
ボーカルの後ろで薄く鳴らす事で「幻の誰か」のイメージをサウンド化しているようです
(これは私の個人的な感覚ですので、違うものに感じられる方も多いと思います)。

その2: Cメロ ♪Jealousy storm Jealousy storm…♪ の部分:
愛の嵐パーツ2.jpg
「港のヨーコ ヨコハマ ヨコスカ」の決め台詞「アンタあの娘の何なのさ」
を導く有名なフレーズを応用したようなアレンジで、
エレキギターとベースギターのユニゾンで演奏されています
(2回目の間奏ではエレキギターがソロをとるためベースギターのみ)。

ボーカルが ♪Jealousy storm, Jealousy storm♪ と音程が上がるのに対して
ギター+ベースは潜り込むように音程が下がっていき、やがて ♪Storm, storm♪での
巻き上がる風のような演奏のストリングスにつながる、ドラマティックな進行です。


先述しましたが、「愛の嵐」ではテンポが所々で大きく変化しており、
これはドンカマで管理しているのではなく、
従来通りアレンジャーが自らオケを前にタクトを振っていると思われます。

テンポの操作が顕著なのはイントロから序章にかけてで、
一聴してわかるほどテンポが揺らいでいるのですが、
その中でも ♪にっこり微笑んで♪ の「んで」で思い切りタメていて、
次に来る進行のためにその部分を大切にしているように感じられます。


サウンドについて

ディストーションをかけたエレキギターとストリングスを中心として、
ドラマっ気たっぷりなピアノ、クリーンな音色でカッティングするギター、
空気感を演出するシンセサイザーが場面場面でシーンを盛り上げる音作りです。
聴き直してちょっと意外だったのですが、ホーン関係は使われていないんですね。

リズム隊、ストリングス、ピアノはテンポの変化に追従させるために同時に録音され、
シンセサイザーやボーカル等を後でダビングしたのでは、と推測できます。

♪Storm,storm,storm storm storm…♪ でピュンピュンとシンセドラムが聴かれますが、
これはディレクターの川瀬泰雄氏が叩いているそうです。


ベースギターはベースらしい重さがなく、中音に近い帯域を持ち上げて
ポンポンと軽い音に加工されているのがユニークですが、
意図がちょっとわかりません。


最後の最後にそれまで聞こえなかったティンパニが登場し、それまでも
十分ドラマティックだった曲がさらにドラマティックさを増して終演します。
現代ならばサンプリング音源があれば特に演奏者を呼ばなくてもその音は得られますが、
当時は実際に演奏者を呼んで演奏させていたはずで、
ギャラが高そうなティンパニがここにしか登場しないのはやや疑問です。
実はエンディング以外にも使われていたが、ミックスの時に消されてしまった…
なんて事もありそうですね。


付記

「愛の嵐」は山口百恵さんのレパートリーの中でも異色で、
かなり力の入った作りで個人的には好きな1曲なのですが、
どうも私には「よく出来た曲」と思えないんです。

力が入り過ぎているのか、力の入れ方が適切でないのかわかりませんが、
どこか滑ってる感じがするんですね。

特に凝りまくっている序章部も、一歩間違えばコミカルになってしまいそうで、
聴いていてちょっとヒヤヒヤしてしまうんです。

音楽的には仕掛けの多い、分析のし甲斐のあるものなのですが、
聴き終わると何となく散漫で中途半端な、まとまりに欠ける印象です。
大の百恵ファンだった作曲家の故・宮川泰氏も、この曲に関しては
「ちょっと行き過ぎ、仕掛け過ぎでしょうね」と評していました。


この曲の後は「しなやかに歌って」「愛染橋」「謝肉祭」「ロックンロール・ウィドウ」
そしてラストの「さよならの向う側」と続くのですが、
大衆が支持しそうなのは実質「いい日旅立ち」(1978年11月発売)が最後で、
その後は山口百恵ファンだけが買いそうな曲が続いたのが残念な気がします。
引退前後にはあれほど大盛り上がりだったのに、レコードが1位を獲れなかったのは
そのあたりが原因だったのではないかな。



「愛の嵐」
作詞 : 阿木燿子
作曲 : 宇崎竜童
編曲 : 萩田光雄
レコード会社 : CBSソニー
レコード番号 : 06SH529
初発売 : 1979年6月1日

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次回の予告をイントロクイズで(^^)

ぽぽんたです。 いつもこのブログを読んで下さりありがとうございます。


先々週に所信表明を書かせて頂いて以来、今後どのように続けていこうかと
考えていまして、暫定的にですが、基本的に一週おきに記事を書かせて頂こうと
決めました。

私の事ですから、ムズムズしてあらぬ日に更新する事も十分あり得ますので、
たまに更新日以外もチェックしてみて下さいね(^^)


で、次回(11日更新予定)の題材曲はもう、決めてあります。
毎日カラオケに合わせてピアノを弾いていて、どんな事を書こうかと
楽しみながら考えてます。

その曲を「スーパーウルトライントロ」でお聴かせしますので、
当ててみて下さい(^^)

ヒントは… クルマのCM。 悪夢。 でどうかな(^^;)


今回は、コメント欄は特に操作しません。 ご回答、お待ちしてます!
尚、頂いたコメントへのお返事はこれまで通り必ず書かせて頂きますので
(遅くなりがちですがお許しを)、自由に書き込んで下さいね。

それではまた次回に(^^)/

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